【書評】『ザ・会社改造』にみる三枝匡さんの「自論フレームワーク」
■「ザ・会社改造 340人からグローバル1万人企業へ」
三枝匡さんの『ザ・会社改造 340人からグローバル1万人企業へ』を再読。合計6回目。
三枝さんの3部作「戦略プロフェッショナル」「経営パワーの危機」「V字回復の経営」は、私のバイブル的存在。それぞれ10回は読んでいます。
ザ・会社改造は、これまでの3部作と大きく違うのは、最初から舞台がミスミであると明かしていること。短期決戦(他の作品は2、3年の短期決戦)ではなく、13年かけた「会社改造」ともいえる改革の連鎖の長期戦であることです。
●三枝さん3部作
経営パワーの危機―会社再建の企業変革ドラマ (日経ビジネス人文庫)
- 作者: 三枝匡
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞社
- 発売日: 2003/03/01
- メディア: 文庫
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■「自論フレームワーク」はロジカルシンキングの帰納法
三枝さんの著書はどれも奥が深く「何度読んでも、読むたびに発見がある」という三枝ファンも多いようです。
私もいろいろ思い浮かびますが、1つだけあげるとすれば「自論フレームワーク」でしょう。
自論フレームワークとは、三枝さんの造語。何らかの理論、ルールを現場で使って自分のものにしたとき、「自論フレームワーク」と言います。
「フレームワーク」という言い方をしていますが、「3C」とか「SWOT」など、いわゆるフレームワークより、自論フレームワークは広く、あるいはゆるく捉えているのがポイント。
比較的感性で感じること「におう。くさい」。そして、「こういう会社にはよくこういう発言する人がいる」といったあまりフレームワークという言葉を使わない経験則まで「自論フレームワーク」とよんでいます。
■自論フレームワークをストックする
●海老原の「自論フレームワーク」
- 「言ってもやらない」のは、多くの場合「やる気がないのではなく、できないから」。意識の問題ではなく、スキルの問題である。
- 人が新しいやり方を覚えるときは、「できあがりの姿」の頭に鮮明なイメージが必要。 相手にイメージがない場合は、教える側は新しいやり方を教える前に、新しいやり方をした場合の「できあがりの姿」を見せなければいけない。スキルアップは、その後。