【社内調整力】『「稟議書」が中々通らない人の致命的な6欠点』
『「稟議書」が中々通らない人の致命的な6欠点』東洋経済オンライン
東洋経済オンラインに海老原が稟議書の書き方ついて、取材された記事が掲載されました。
サブタイトルは、「年100本稟議書を通した男が「通る秘訣」伝授」。
(引用)稟議書を通すポイント
稟議書を通すノウハウを身に着けよう
『「素早く確実に稟議書を通せるようにならないと、多くの仕事をこなせず、成果も挙げられません。若いうちから稟議書を通すノウハウを身に付けたほうがいいですよ」
と話すのは、企業研修やコンサルティングを手がけるシナプスのチーフコンサルタント・海老原一司氏。
かつてIT企業で新規事業を手がけていた時、年間100本の稟議書を通していたという強者だ。』
稟議書に必要な5つのポイント
<稟議書に必要な5つの記載ポイント>
・承認を求める案件の具体的な「内容」
・その案件を実行する「目的」
・その案件に関してかかる「費用」
・その案件を実行した時に得られるであろう「リターン」
・その案件を実行した時に、発生する可能性のある「リスク」会社が用意している稟議書のテンプレートは、これらの項目が明確に示されていない場合が多いが、稟議書を書く際は、上記の5項目が漏れていないかどうか、チェックしよう。
稟議書執行リスクに対する対処をしっかり書くこと
1で挙げた項目のうち、とくに念入りに書いたほうが良い項目は、「リスク」だ。
「稟議書は、一言で言えば『あら探し』をする書類。会社に損失を与えるようなことにゴーサインを出したとなれば、その上司の責任になりますからね。だから、リスクの部分はとくに注目します。ところが、若い人はリスクの記述が甘い人が多い」(海老原氏)
リスクに関しては、単にリスクの内容を書くだけでなく、そのリスクに対処していることを書くことが必要。たとえば「権利関係はクリアしている」「景品表示法に抵触していないかチェック済み」といったことを書くことで、初めて上司は安心する。
稟議書のリターンの記述が甘いとNG
『3.リターンに関する記述が甘い
リスクに加えて、どれだけの成果や効果が見込めるのかという「リターン」に関する記述が甘い人も少なくない。契約でも物品購入でも、お金をかけた以上は、必ずリターンがあることを示すことが必要だが、「実際には『大口顧客だから値引きして』といった程度しか書いていない稟議書をよく見かけました」(海老原氏)。』「今回の取引で値引きすることで、もっと高額な製品の受注につながる」といったリターンの可能性をきちんと明示することが必要だ。
稟議書を出す前に「健全な根回し」をする
『6. 根回ししないで、稟議書を申請する
ここまで稟議書の書き方について言及してきたが、稟議書を通す上で最も大切なポイントは別にある。それは、「稟議を回す上司などに根回しすること」だ。海老原氏は、稟議書を提出する前に、必ず上司たちに「こんなことをやろうと思うんですが、良いですかねえ?」と軽く伝えていたそうだ。
「上司たちが嫌うのは、自分が聞いていない案件が、いきなり稟議書で回ってくること。そういった案件は『何かリスクがあるに違いない』といつも以上に警戒するのです。だから通りにくくなる」(海老原氏)』
稟議書をあげてから「リスクが大きいので却下」といわれると、それを覆す理由を作るだけで大変な作業になる。しかし、事前に伝えておけば、その警戒感はなくなる。また、事前にダメ出しをされていれば、その部分を修正すれば、通りやすくなるし、そもそも「稟議書の内容説明のための呼び出し」という手間や、却下の可能性も少なくなる。
事前に伝える時のポイントは、稟議にかかわるすべての人に伝えること。「俺は聞いていない」となると、その人がダメ出しをしてくることもある。また、話は数分程度で済ますこと。忙しいなか、時間をとらせると、嫌がられるからだ。
「いかにも日本的なムダな風習だ」と根回しを嫌がる人もいるかもしれないが、そんな小さなコミュニケーションをするかどうかが、後に大きな差となってあらわれる。そう考えたら、やらない手はないだろう。
(2017/09/30東洋経済オンライン掲載)